【仁淀ブルー熱中塾】第4期生のお申し込みはこちらから

心に余裕のある暮らし 悩みの種を、笑いの種に変える!

落語家
林家 彦いち 先生

僕は落語を聞くのが生まれて初めてなので、楽しみと同時に「笑うタイミング間違えたら恥ずかしいなぁ」と変な緊張もしていた。

さてさて、彦いち師匠の(講演+落語)のセットはコロナ感染症の話から始まった。

「コロナ以前では、師匠が演芸場に入る際、その弟子が靴をしまうのが当たり前だったけど、コロナ以降になるとご自分で靴をしまってもらうようになった。そのうち着物もご自身で着てもらうようになった。とうとう最後には「自分のことは自分でしよう」と言うチラシが出ちゃった。」(笑)

 一気に緊張が解けると、その次はこの話だ。

「青森に釣りに行った。宿帳に「名前、年齢」のあとに意味が解らないけど「本人の特徴」と言う欄があった。最初に書いた釣り名人は「黒髪」と書いた。次の人は「白髪」と書いた。これは何かが始まるぞとみていたら、その次の人は「ハゲ」と書いた。最後に書く順番が来た釣りクラブの会長さんは「この流れは違うぞ」と思ったようで「母親似」と書いた。」(笑)

最初は緊張して聞いていた僕も、いつの間にか「彦いちワールド」に引き込まれ、気が付けば会場も一体感であふれているようだった。

本日の演目は「初天神」と「ちりとてちん」。

「初天神」は、縁日で「何も買わないよ」と約束させてしかたなく息子を連れてきた父親と、何か買ってもらおうと執拗にねだる息子の話。

師匠がこの噺をブルネイ王国で英語で披露した時の話。彼らはベールをかぶっているので表情がわからないけど、おかしいのかどうかは体が揺れているのでわかるんだって。

また海外では、噺の解釈が日本とは変わることがあるとのこと。

「弟が生まれた長子は、弟に対する殺意がわき、お母さんのおっぱいに毒を塗った。次の朝、弟が死なずにお父さんが死んだ」という話なんだけど、カナダ人は怪訝な顔でこう聞いてきた。「死んだのは隣の旦那さんですか?」すごい解釈の飛躍だ。(笑)

「ちりとてちん」は、いつも知ったかぶりで食べ物にケチをつけていた知人に、腐った豆腐と唐辛子を混ぜたものを出して食べさせてしまう話。知ったかぶりで見栄っ張りの知人は、そのせいで最後には一口食べさせられてしまうのだが、彦いち師匠の苦悶する表情がいい。あたりに刺激臭が漂い、目には涙、今にも嘔吐するかのようだ。

師匠は時折、釣り好きの噺家仲間たちと船釣りに行くそうだ。僕はその話を聞いて「その様子をTVで放映してくれないかな。きっと抱腹絶倒する番組になること間違いなしだ!」と思っていた。

しかしその感想を黒笹教頭に言うと、次のコメントが帰ってきた。

「釣り場での落語家さんたちはほとんどしゃべりません。なぜかといえばギャラが出ないから。さすが喋りのプロですね。」ちゃんちゃん!

この記事を書いた「こうち仁淀ブルー熱中塾」メンバー

豊後 彰彦
豊後 彰彦

会議の設計施工管理屋を自称する高知県庁の土木技術者。マイボートで釣りをしながら、友だちといじりいじられる時間が至福です。

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URL Copied!
  • URL Copied!

コメント

コメントする

目次
閉じる