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高知から、100の新規事業と300の起業家人材を生み出すには?

株式会社アルファドライブ高知 代表取締役社長
宇都宮 竜司 先生

目次

私は何者か。

出身は愛媛県西予市。学生時代にビジネスをしたいな、という思いを持ち、卒業後はリクルートに就職。その後、アルファドライブという企業の人材育成などを行う会社に移り、子会社アルファドライブ高知を設立。現在に至る。

愛媛県西予市。空気感や言葉は高知県の幡多地域の雰囲気があるところ。私にとってのふるさと。ふるさとには、愛着がある一方で、「だんだん小さくなっていく」という寂しさも同時にある。

2050年には、人口が私の生まれた頃と比べて半分くらいになってしまう。地元をどうにかしたいという思いはあったが、どうしていいかわからない、という思いを学生時代から持っていた。

大学院卒業後は、リクルートに入社し、スタートアップ企業の支援を行う。3年間で1000人くらいの経営者の皆さんと出会った。仕事にやりがいを感じる一方で、自分で新規事業をやってみたいという思いも生まれる。

そんな時に、知り合いの社長から高知県で新規事業部門を作らないか、という誘いを受ける。最初は誘いを断る予定で東京から高知に行ったが、高知から東京に帰る朝には、高知県で働くことを決めていた(笑)。

誘いを受けていた高知県内のIT関連企業で約3年新規事業開発に取り組んだ後、事業開発や人材育成を通じて地域の中から地域を良くしていきたいという思いが芽生え、株式会社アルファドライブ高知を設立する。現在は拠点を高知から東京に移し活動をしている。

アルファドライブ高知は何をやっているのか。

親会社のアルファドライブと連携して首都圏の大手企業の新規事業サポートを行うと同時に、高知県の起業家育成プログラムの運営も行なっている。高知から新しい事業を生み出すことを目的としている。

ただ、新規事業開発は千三つと言われるくらい難しい。新規事業開発は事業づくりである以上に企業の人を作り、文化を作ること。私たちは2030年までに高知から、100の新規事業と300の起業家人材を生み出すことを長期計画としている。

高知経済に対して意味のあるレベルで影響を与える仕事をしたい。この思いから活動をしている。

 現在は高知県庁様と一緒にやっている仕事が多い。高知県の地域課題をビジネスに繋げたり、高知県の中小企業で働いている社員を起点として新規事業を作ったり、他にも全国ネットワークを活用して、業界やテクノロジーについての勉強会や高知県の未来を担う若者の人材育成プログラムなどを展開している。

一言でいうと「コンサルティング」なのかもしれないが、高知県のためになることなら何でもやる、というスタンスで仕事をしている。

 2022年は10件20人の新規事業に関わらせていただいた。もっともっとスピードアップして取り組みを進めなければならない。我々の取り組みは、課題先進国と言われる日本、もっと言えばその中で課題先進県である高知県で行なっていることもあり、ドイツのデザイン賞をいただいくなど、世界からの注目を集めているという部分で手応えを感じている。

なぜ、起業や新規事業を支援するのか。

今ある企業を応援すればいいのでは?既存の事業を成長させることに注力する方がいいのでは?と言う説もあるが、あらゆる事業や企業は、成長、成熟したあとは衰退する。

だから、「衰退する」ことを前提に地域に事業の種を撒き続け、新しい起業家を生み出し続けなければならない。どんな大企業も、その始まりはたった一人の起業家が作っている。だから、起業家を応援する。

 個人、という視点でも価値のあることだと考える。現在は、VUCAの時代と言われている。変化が激しく、生きていく難易度が高い時代。人生100年時代と言われ、100年も生きるのに、何が起こるかわからない時代。

例えば、定年をした後に別の仕事をするようになるかもしれない。弁護士、公認会計士など、一生物の資格があれば生きていけた時代から、機械化、自動化、AIなどによって取って代わられる可能性が出てきた。

常に自分のスキルを磨いておかなければならない時代になってきた。「起業する」というスキルはどんな時代でも生き抜く力になると思う。起業するスキルを持った人が増えると、地域が生き抜く底力になる。

だから、起業家を応援する。

起業家人材を生み出すためには、「起業家コミュニティ」「起業経験のある先輩」「メンター」などが重要になる。高知県の起業環境。東京などと比べると劣勢。一方、高知だからこその強みも。人のつながりやユニークな環境や商品など。

ただ実際、高知県で起業をしようとしている人たちは、ものすごく不利な環境にある。だから、起業家を応援する。我々ができることは起業しようとしている人に出会ったら、ただ「おもしろいですね!」と声をかけること。

評価やアドバイスをする必要はない。してはいけないことの方が多い。他にも、知り合いを紹介したり、商品やサービスを実際に買ったり、クラウドファウンディングで購入や寄付をしたりするなど、起業家を応援するという方法はたくさんある。よってたかって起業家を応援しましょう!

この記事を書いた「こうち仁淀ブルー熱中塾」メンバー

仲田 和生
仲田 和生

高知大学大学院生
釣り好き新人サウナー

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