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給食にオーガニックを!100%オーガニック食材で作る学校給食に向けた取組み

株式会社 折笠農場 代表取締役社長
折笠 健 先生

初見の厳しくてハードな印象から、お話しされると優しい笑顔がとても印象的な、講師の折笠 健(ますらお)さん。お名前通り、本物の健康を真摯に追い求める、芯の強い日本男児でいらっしゃいました。タイトルの「給食にオーガニックを」の範疇だけにはとどまらない、広くて深い折笠社長のもの作りの理想と世界観に注目!

目次

折笠農場、とは?オーガニックとの出会い

北海道十勝の地、帯広市の隣、幕別(まくべつ)町にある総面積95ヘクタールを誇る有機農法の農場。それが「折笠農場」だ。メークインやインカのめざめ(ジャガイモ)、大豆、小豆を中心に豊かな土から生み出される安全な農作物を栽培している。

その始まりは「奇跡のリンゴ」で知られる青森県の木村秋則氏に自然栽培農法を教わったところから始まった。

元々折笠さんは永く生協(生活協同組合)相手の農産物を生産していたが、良い農作物を消費者に届けたいという気持ちが強まったことから「作物が持つ本来の力をいかにして引き出すか?」にこだわり、消費者に「安全と安心」を届けるため減農薬・減化学肥料、有機栽培のオーガニック農法にたどり着いたのだ。

まず「知ること」が大事

 韓国のソウルでは小中学校で「100%オーガニック給食の日」を設けている。子どもたちに自然由来の「本物」を食べて欲しいからだ。しかし日本ではそもそもその「本物」を作っている、オーガニック農家とつながる術を消費者も業者も持っていない。どこに自分たちが求めるものがあるのか?知らないのだ。

折笠さんは自然派生活で知られる「clubhouse」での交流を通じ、「オーガニック小麦を入れたパンを子供に食べさせたい」というお母さんと出会った。その時持っていた人脈を通じてオーガニック小麦を扱う仕入れ先を無事紹介できたが、その時強く思った。

オーガニックの学校給食を子供たちに食べてもらうよう一番進めて行かなきゃいけない人は・・・「農家だべさ」。

今までにない味を感じてほしい。100%オーガニック作物じゃなきゃ食べられません、という人に「ここにありますよ」と提案し知ってもらわないとならない。提案する力、提案できる状態を作って行かないといけない。

「当たり前」だと思っていることに問題あり

 2001年に折笠さんは自然栽培をスタートさせ「今までにない味を感じて欲しい」と努力を続け、2007年には北海道は「学校給食における地場産物の活用状況」ランクで活用率40%に達し、全国で1位になった。

しかし北海道はそもそも農作物の大産地であり、ふんぞりかえっていてはいけないのだ。「100%オーガニックじゃなきゃ意味がない」。40%、50%でいいでしょ?ではダメなのだ。

2022年にサロベツ村で「オーガニック給食やります」宣言を出し、全く経験のないところからオーガニック食材だけの「カレーライス」の開発に取り組んだ。

試行錯誤を重ね、最後には自分たちの想像した以上のものを提供できた。要するに最初は経験ノウハウの無いところからトライしてみて「やれば出来た」のである。

その「トライしてみる力」の妨げになっているのは多くの場合、「今までのやり方が当たり前」だと思っている惰性であり先入観だ。

例えば、一般的な農法を行なっている農家が作物を栽培するのに農薬を10回かけているとする。しかし工夫すれば5回でできるかもしれない。「5回でいいんじゃないかな?」という発想が持てるか。提案する知識、スキルはあるか。

もの作りの基本はスキルの向上から

北海道十勝は小麦粉の大産地であるが、ほとんどの人は自分たちが口にしている食べ物の中の(小麦粉の)分量、原材料をわかっていない。日本人はあまりに「食」に対して無頓着すぎる。オーガニックを語る以前の問題であり、まず自分たちが口にしているものがどのようなものであるのか?興味と関心を持って欲しい。

生産農家は今まで当たり前だと思っていたことを真剣に見直し、いかに持続可能なオーガニック農業を行なっていくのか?その結果どんな変化がそれぞれの地域で現れてくるのか?を考えていく。除草機の使い方、目の前にある有機物の活用法、いま作っている作物がどこに渡るのか、誰のために作っているのか?考えてどんどんスキルを向上させていく努力をする。

折笠さんは40歳の時気づいた。「経験していなければ、質問には答えられない。」

無農薬・無肥料にチャレンジし「お前大丈夫か?」「肥料使わなくて育つのか?」と周りから言われた。しかし今、病気にも強いジャガイモ、大豆 小豆、トマトをはじめ、そこから最高品質のマスタード、トマトジュース、醤油などを生み出すことができた。

最高の物作りをするためには「安全安心を感じてもらえる」「美味しいと感じてもらえる」スキルを絶え間なく上げて行かなければならないのである。

編集後記

一見おっかない?感じだが、笑顔と自然体で次々に話を紡ぎ出してくれた折笠さん。実際に農場で作られている商品(大豆や小麦粉から、超プレミアムトマトジュース、一流レストラン御用達マスタードまで)を見せて紹介いただきながら、最後はまさかのジャンケン大会開催!で全ての品を参加者にご提供いただけた。

「スタッフもどうぞ」という有難いお言葉に甘え編集子も真剣にジャンケン勝負に挑んだが、結果は「ボウズ」・・・。悔しくて別ルートから「折笠農場 有機黒千石大豆」を入手し、豆ごはん炊いて食べましたよ!とても美味しく健康になれた感がありました。

ぜひ皆様もどうぞ〜。

                                                 以上

この記事を書いた「こうち仁淀ブルー熱中塾」メンバー

下元 正人. MaXato

人生充実プランニング!
好きなものは楽しい仲間、美味しいお酒と素敵な音楽☆
ライフワークとして古武術ベースの身体操作術と、
また世界的ボードゲーム【バックギャモン】を戦略的思考を高めていくツールとして取り組んでいます。

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